マネジメントサポートグループ代表 古谷治子氏コラム 最終回

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はじめに
本コラムの読者はコンタクトセンターやお客様相談室等に従事されている方が多いかと思います。日々の膨大な数におよぶコールやクレームに対するオペレーターやスタッフの負担は、従事した人にしかわからない精神的にも肉体的にも大変なものかと思います。

その一方、これまで日本の企業においてはコンタクトセンターやお客様相談室は一般に社内的な評価や扱いが低く、その結果、従事するオペレーターやスタッフが仕事の目的や意義を見出せず退職していくというのが企業を越えての問題であったかと思います。


消費者主役時代の到来で重要感を増すコンタクトセンター

しかしながら、昨年の消費者庁発足により、日本においても企業中心から消費者重視への社会実現へとようやく動き始めました。また、昨秋の花王のエコナの問題、記憶に新しいトヨタのリコール問題により、もはや消費者主役時代においては企業の論理や理屈は通用しないということを、ほぼ全ての企業経営者が実感していることは大きな時代の変化だと思います。

そして、多くのお客様と直に対応しているオペレーターやスタッフの皆様は、まずそのこと自体に大きな自負と誇りを持っていただきたいと思います。お客様から寄せられる多くの意見や情報は、ハインリヒの法則として以前のコラムで紹介させていただきましたが、それ自体が事故やトラブルの事前発見に繋がることはもちろん、同時に貴重なマーケティングデータでもあります。

お客様の声の代弁者として社内で発言を

いくら商品開発部が市場調査やアンテナを高くして情報収集したとしても、日々、多くのお客様の肉声に接しているコンタクトセンターの数とは比較になりませんので、多くの肉声に接していること自体、大変貴重なことです。そして、その肉声をお客様の代表として社内会議等の場を設けるだけでも、スタッフが自らの仕事の意味と大切さを感じることができ、センター長はもちろん、組織全体のモチベーション向上にも寄与します。

コンタクトセンターに従事することに誇りと喜びを

そして、今回、コンタクトセンターに従事するみなさんにお伝えしたいのが、コンタクトセンターに従事することに誇りと喜びを持っていただきたいということです。

特に中堅スタッフになると、仕事や将来に対する目標を見失いがちになる傾向にあるかと思いますが、コンタクトセンター程、仕事を通じて自身のスキルとメンタル面を強化できる職場はないということです。

高度なコミュニケーションスキルは一生の宝

景気低迷が長引く一方、年金等の公的保障も深刻さを増す少子高齢化で誰もが将来に対して不安感を持っているかと思います。特にコンタクトセンターに従事するスタッフの中には、正社員ではない派遣やパート・アルバイト等の身分の方も多く、そうした意味でも強い不安感を感じている方も多いかと思います。

しかしながら、現在の企業を取り巻く厳しい経済環境にあっては、大企業に勤務したからといって一生が保障される訳ではなく、会社の歯車ではなく個としての確かなスキルこそ、唯一自らの生活を守る確かな術なのです。

そうしたことを踏まえ、仕事を通じて高度なコミュニケーションスキルを習得できる皆さんは、前向きに考えるならラッキーな存在と言えるかと思います。

事実、商品やサービスが高度化し他社との差別化がつきにくく、また、今年の新人のETC型に代表されるように、現在、日本人、特に若年層のコミュニケーションスキル低下が深刻化しています。そうした時代にあって、通常のコミュニケーションスキルはともかく、コミュニケーションスキルの最高峰ともいうべきクレーム対応スキルまで身につけることができれば、市場における貴重な存在として、年齢に関係なく、また体が不自由になっても、声が出る限り不安定な世の中を自らのスキルで力強く進むことができるということです。

クレーム応対スキルは自らの市場価値を高める

もちろん、前回のコラムで紹介したクレーム応対スキルを習得すれば、それだけで野球のドラフト指名選手ではないですが、勤務先や金銭面で大きなメリットがあります。高度なクレーム応対スキルがある人材は、日本中のコールセンターが常に求めている人材ですので、金銭的にも豊かになります。

コンタクトセンター経験をベースにしたプロ講師へ

また、当社契約講師の中にも、コンタクトセンター勤務での経験をベースにした講師が増えてきています。各種コンクール等での受賞実績や、現場実務について、スキル面に留まらず、精神面やモチベーションの維持の方法まで熟知していますので、例えば大手企業でのミステリーコール等を契機に、大手クライアントを担当する講師として活躍等、活躍の場は無限です。もちろん、社内インストラクターとして将来ステップアップすることも出来ますから、まずは焦りや不安を払拭すべく、日々の業務にベストを尽しスキル向上を図っていただければと思います。

正しいクレーム応対スキル習得が最優先

クレーム対応スキルは前回のコラムで紹介しました通り、正しいスキルがあるなしによって、実際の仕事に直接的な影響があります。同時にクレーム応対スキルを習得しないまま業務に従事しますと、受け身を知らない柔道選手と同じく、毎回、精神的に強いストレスを感じてしまいますので、メンタル面での疾患予防の為にも、早い段階で組織全体で正しいクレーム応対を習得して頂ければと思います。

クレーム応対は3ステップが基本

一見何の規則性もないと思われる宇宙や大自然に、多くの物理法則が存在しているのと同じく、様々なクレーム対応においても、前号で紹介しました通り、リレーションの構築、フォーカシング、ゴールへの誘導という普遍の真理ともいうべき規則性が存在しているのです。

順序には意味がある

火に油を注いでしまうようなクレーム応対の不手際は、多くの場合、心理的調和を意味するラポール、つまりはお客様とのリレーションの構築が十分でないのにも関わらず、
次のステップに進んでしまった場合に発生しています。物事には絶対に崩してはいけないプロセスと手順がありますが、クレーム対応においては、特にその手順を体で覚えることが大切です。

高度なコミュニケーションスキルは人生を豊かにする職人技

プロとしてお客様とのラポールに成功し、クレームの土台ともいえる心理的不満を取り除くことが出来るようになった時、その高度なコミュニケーションスキルは今後の人生を確かなものにする「職人技」を獲得したも同然です。社内インストラクター、社外講師、コーチング指導等、本業を含め多くの面で可能性が広がります。今後、時代はコミュニケーションスキルが高い人材の価値がますます高まっていきますので、仕事を通じて高度なコミュニケーションスキルを獲得できることを前向きに捉え、日々、スキルアップを図って頂ければと思います。

クレーム対応研修の早期受講の重要性

最後になりますが、日々、強いストレスと将来の不安を感じている方は、このコラムを読んでいただき、新しい視点と新鮮な感覚を感じて頂ければと思います。是非、コミュニケーションスキルの達人として、人生を輝かしいものにして頂ければと思います。
職場単位でのインハウス型研修の他、1名様から参加可能な公開講座も用意していますので、お早めにご参加頂ければと思います。

公開講座は弊社サイトからご確認頂けます。
http://www.ma-support.co.jp

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