マネジメントサポートグループ代表 古谷治子氏コラムvo.4

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トヨタの大規模リコールの教訓
世界的潮流になりつつある消費者保護視点での顧客対応



■国際的な水準での消費者保護対策を求められる日本企業
トヨタ自動車のアクセルペダルの不具合による大規模リコール問題に関し、アメリカのラフード運輸長官は、安全上の欠陥の恐れが浮上してからトヨタに消費者保護の対応を取るように促したにも関わらず、トヨタ側が迅速に対応していなかったことを会見で明らかにしました。
トヨタと言えば、言うまでもなく日本の製造業の象徴ともいえる大企業で、その品質管理には高い定評がある企業ですが、今回のこの報道に際し日本と消費者保護の先進国であるアメリカではその認識に決定的な差があるということを印象づけました。

現在、この問題は本来の消費者保護という範疇を超え、保護主義に回帰しつつあるアメリカの日本バッシングの様相を呈していますが、もっと早い段階でトヨタがリコール等、具体的な消費者保護の対策を行っていたならば、問題はこれほどまで拡大することはなかったかと思います。

この問題に関しては既に議会での公聴会の開催が決定されていますが、公聴会ではトヨタがこの事態を把握してから具体的な行動をとるまでの経緯が争点になることが確実視されていますが、今後グローバル企業においては、このトヨタのケースを参考に国際基準に合わせた消費者保護の対応をとることが大切かと思います。

■お客様センターを中心とした組織体制の見直しの必要性
そうした消費者主役時代に最も大切となる部門こそ実はお客様センターです。従来、特に日本ではお客様センターと言えば、日陰的な存在だったのが実情かと思いますが、消費者主役時代においては、お客様センターの重要性が劇的に増しています。今後はコールセンターの位置づけを見直すと同時に、その責任者には実行力ある職務権限を与える必要があるかと思います。

■「違いを生む違い」はオペレーターのマインドスタンスにあり
また、お客様と直接対話をするオペレーターの教育が重要であることは言うまでもありませんが、特にお客様と電話応対する際のオペレーターのマインドスタンスが極めて大切です。ベテランの場合、数多くの体験から経験的に身につけているスキルなのですが、同じ情報に接してもマインドを企業側のみ置いて対応するのと、真摯にお客様の立場に立って対応するのではその後の展開は全く異なってきます。
前者の場合、問題は拡大しお客様と必要のない対立を生じさせ、多くの場合その火消しに従事する他の職員まで疲弊させます。その一方、親身の対応を行った場合、本来、クレーム電話であったにも関わらず、最後には心理的な共感さえ得られ、丁寧な対応を感謝されることさえあります。この対面から一緒に隣同士で遠望の星を眺めるような心理転換はベテランなら体感値として持っている感覚ですが、この対立から共感へと誘導するスキルこそ「違いを生む違い」なのです。

■対立から共感をモットに
最後になりますが、お客様センターはストレスの多い部署になるかと思いますが、常に企業を代表しお客様と直接対話しているという自信と自負を持ち続けて頂ければと思います。一電入魂をモットーに親身にお客様の電話に対応した時、きっと今までの電話対応では感じることができなかった対立から共感の感動をあなた自身が直に感じて頂けるかと思います。

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